日本結晶学会講習会
「粉末X線解析の実際2019」のご案内

講習会概要

主催
一般社団法人日本結晶学会
共催
日本分析化学会X線分析研究懇談会、日本化学会有機結晶部会
協賛
日本化学会、日本分析化学会、日本薬学会、日本物理学会、応用物理学会、日本セラミックス協会、日本金属学会、鉄鋼協会、軽金属学会、電気化学会、化学工学会、高分子学会、日本結晶成長学会、日本鉱物科学会、日本材料学会、日本表面真空学会、日本分析機器工業会、日本放射光学会、粉体工学会、日本顕微鏡学会、日本ゾル-ゲル学会、粉体粉末冶金協会、セメント協会、触媒学会、石油学会、日本原子力学会、(社)化学情報協会、新学術領域研究「複合アニオン化合物の創製と新機能」(依頼中のものを含む)
期日
2019年7月17日(水), 18日(木), 19日(金)
会場
東京工業大学大岡山キャンパス 西9号館
東京都目黒区大岡山2-12-1
[交通] 東急電鉄 大井町線または目黒線 大岡山駅下車すぐ。詳細は下記。
概要
粉末結晶からのX線回折データ(XRD)の解析に関する総合的な講習会です。結晶学の基礎、回折データ測定法と装置の使い方、ソフトウエアRIETANを使ったリートベルト解析の基礎と応用、様々な物質・材料の粉末結晶構造解析への応用と新しい解析法までをカバーします。本講習会は1996年にスタートし、これまで13回開催され好評を博してきました。2019年は開催地を東京工業大学大岡山キャンパスに移し、泉 富士夫 先生をスクールマスターにお迎えして開講します。
説明
  • Aコースは粉末X線回折法を主として物質の同定、評価に使う人のための初心者向きコースです。これから粉末法を使う人、解析技術のワンランクアップをめざす人にも最適です。
  • Bコースは粉末X線回折法を結晶構造解析のために初めて使う人、とくにリートベルト法の習得を目指す人のためのコースです。粉末法に関する理解を深めたい人にもお勧めします。
  • Cコースはリートベルト解析の経験者やさらにレベルアップを望む人、未知構造の決定や材料解析への応用を目指す人向けのコースです。
  • A,B,Cコースは互いに関係が深く、続けて受講することで粉末X線解析の全体像を理解できますが、単独コースの受講も可能です。
  • 講義終了後に自由参加の質疑応答の時間を設定し、参加者の皆様からのご質問に主要講師が徹底的に回答します。講義の未消化部分の徹底理解をめざします。

申し込み方法

講習会参加希望者は以下のバナーからWeb申込システムをご利用の上、お申し込みください。

注意事項

  1. 日本結晶学会の会員として本講習会の受講を希望する場合、先に入会手続きを完了された後、講習会の申込が可能となります。
  2. 入会に関しては、入会申込書の提出や入会年度会費振込みとその確認でお時間が必要となるため、早めの入会手続きをお願い致します。
  3. 入会年度会費の振込みを確認後、申込に必要な会員番号とパスワードが学会事務局から通知されます。
  4. 入会申込書の提出時と入会年度会費振込み時に、学会事務局にメールにて講習会受講希望者である旨をご連絡ください。
  5. 講習会申込後の参加区分の変更は基本的に受付致しませんのでご注意ください。

講習会プログラム
◎スクールマスター:泉 富士夫 先生(京大)

7/17(水) 1日目(Aコース) 粉末X線回折法の実際
世話人:中井 泉(東理大)

1. 粉末回折法の原理を理解しよう
東理大 中井 泉
9:00-10:30
回折ピークの位置と強度はどのような意味をもつか、結晶学の基礎、粉末回折パターンをつくる
2. 粉末回折計の上手な使い方
(株)リガク 紺谷貴之
10:40-12:00
粉末X線回折装置(光学系,X線源,検出器)のしくみとメインテナンス
3. 良質な粉末回折データの測定法
(株)リガク 大渕敦司
13:20-14:05
試料調製法、測定条件、構造解析のための測定
4. 粉末回折データの読み方
Malvern Panalytical 上村祐一郎
14:05-15:25
測定データの前処理、同定の原理(ハナワルト法)、ICDD-PDFの使い方、コンピュータによる同定、格子定数計算法
5. 回折強度・プロファイルの読み方とその活用:定量分析と結晶子径・歪解析の原理
(株)リガク 虎谷秀穂
15:45-17:15
粉末回折線強度、粉末回折線プロファイル、粉末回折パターン分解法、定量分析の原理、結晶子径・歪解析の原理
質疑応答(自由参加)
17:20 -

7/18(木) 2日目(Bコース) リートベルト解析入門
世話人:八島 正知(東工大)

1. X線結晶学入門
東工大 佐々木 聡
9:00-10:30
  1. 結晶構造パラメータ、空間群、International Tablesの使い方
  2. 結晶構造因子の計算,消滅則,席占有率、温度因子、フーリエ合成
2. リートベルト解析入門
AIST 池田卓史
10:40-12:10
原理,モデル関数,信頼度因子、解析の進め方、定量分析
3. RIETANを使った解析の手引き
東工大 藤井孝太郎
13:30-14:20
RIETAN-FP、入力ファイル( *.ins )の編集、解析の進め方とノウハウ
4. RIETAN-FPと周辺プログラムとの連携
AIST 池田卓史
14:20-15:10
統合支援環境、ALBA、superflip、EXPO、 FOX、MEM/MPF解析
5. リートベルト解析の実際
名工大 漆原大典
15:30-16:20
リートベルト解析事例の紹介と注意点(データ測定,パラメーターの精密化方法など解析の手順、結果の妥当性確認など)
6. 新規化合物探索への応用
京大 山本隆文
16:20-17:10
構造物性研究、複合アニオン、放射光と中性子の利用
質疑応答(自由参加)
17:15 -

7/19(金) 3日目(Cコース) 新しい構造解析法と未知構造の解析
世話人:植草 秀裕(東工大)

1. 粉末未知結晶構造解析
東工大 植草秀裕
9:00-10:20
指数付けから初期構造モデルの導出まで
2. 粉末未知結晶構造解析の実際
東工大 藤井孝太郎
10:30-11:30
無機・有機結晶の試料調製法、解析の手順、構造モデルの導出と精密化
3. 有機金属複合体の粉末未知構造解析
東工大 大津博義
11:30-12:10
有機金属複合体粉末結晶の測定から解析まで
4. MEM解析の基礎・ソフトウェアDysnomiaの紹介
科博 門馬綱一
13:30-14:20
MEM解析、Dysnomia
5. 放射光・中性子の利用,MEM解析の実例
東工大 八島正知
14:20-15:10
中性子粉末回折、放射光X線粉末回折、MEM解析、電子密度解析、不規則構造、イオン伝導経路
6. PDFを用いた構造解析
NIMS 冨中悟史
15:30-16:20
良質な回折データが得られないナノ粒子や層状化合物などの構造解析
7. 電池材料の未知構造解析およびMEM解析
東大 西村 真一
16:20-17:10
電極材料の構造解析、未知構造解析、リチウム位置の決定
質疑応答(自由参加)
17:15 -

参加費 (各々1コース、2コース、3コースを受講した時の費用)
参加費は課税(税込)となっております。

主共催および指定学会* 会員7,000円12,000円15,000円
協賛学会会員9,000円14,000円17,000円
一般11,000円19,000円27,000円
学生4,000円7,000円10,000円

*) 日本化学会、日本分析化学会、日本薬学会(主催賛助会員含む)

※テキストとして「粉末X線解析の実際」第2版(朝倉書店、売価6,264円)を使用します。おもちでない方は、受講生ひとり1冊に限り特別割引価格の5,000円(税込)で頒布します。

定員
200名(先着順)
前回は満員となりましたので、早めの申込をお勧めします。
申込締切
2019年7月1日(月)
2019年7月5日(金) 期間延長
期限前でも定員に達した場合、締切となります。
申込問合先
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5 アカデミーセンター
日本結晶学会ヘルプデスク
  • FAX: 03-5227-8632
  • E-mail: crsj-xraybunkenco.jp
※7月17日は講習会ヘルプデスク、日本結晶学会事務局が休業日となります。 ※講習会当日の遅刻・欠席などの連絡は「内容問合先・事務局」までメールをお願い致します。
内容問合先・事務局
東京工業大学理学院化学系
植草秀裕 E-mail: uekusachemtitech.ac.jp
Webサイト

講習会会場のご案内

東京工業大学 大岡山キャンパス 西9号館 東急電鉄 大井町線または目黒線 大岡山駅下車 駅前に大学の正門があります。
下記URL中の【キャンパスマップ】(大岡山西地区)20番の建物です。正門から右手に進み、三角形の図書館の先の坂を下って左側です。
https://www.titech.ac.jp/maps/#ookayama