SPring-8 BL26B1 に整備されたプレート回折計 プレート回折法は,タンパク質の結晶化プレートのままX線を照射し回折実験を行う手法である. 凍結法に比べてX線損傷の影響が大きいものの,抗凍結剤への浸透や結晶のピックアップ,凍結作業が不要であるというメリットがある. また,結晶のハンドリングや抗凍結剤浸透の影響を受けないことから,結晶化ロボットを用いた大規模結晶化スクリーニングからの回折能評価に特に有効である. この目的のために,SPring-8ではBL26B1にプレート回折計を整備している.この装置は,実験定盤上に設置されたプレート回折計, プレートを保管するプレートストッカー,プレートストッカーから回折計まで結晶化プレートを搬送する多軸ロボットから構成される. 現在,より小さい結晶からでもデータ収集ができるように,挿入光源ビームラインであるBL45XUへの導入も進んでいる.