ブックタイトル日本結晶学会誌Vol61No3

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概要

日本結晶学会誌Vol61No3

会報評議員会資料資料1:一般社団法人日本結晶学会学会賞規程(改定)(進歩賞)【現行】5.進歩賞は,本会会員歴3年以上の正会員または学生会員であって,結晶学に関して優秀な研究を発表し,その年齢が35歳に達しない者に授与する.【改定】5.進歩賞は,結晶学に関して優秀な研究を発表し,本会会員歴が2年以上あり,年齢が38歳に達しない,または,学位取得日から10年を経過していない正会員または学生会員に授与する.性別を問わず,出産・育児・介護などによる休業期間などがある場合は,この期間を年齢および学位取得後の年限から除外することとする.(会員歴,年齢の算定基準)【現行】6.第4条と第5条に規定されている会員歴および年齢の算定期日は,いずれも受賞の年の5月31日現在とする.【改定】6.第4条と第5条に規定されている会員歴,年齢および学位取得後の年限の算定期日は,いずれも受賞の年の3月31日とする.(受賞候補者の推薦)【現行】8.受賞候補者の推薦は,個人会員が行うものとする.【改定】8.受賞候補者の推薦は,個人会員が行うものとする.自薦もこれを認める.(推薦の方法)【現行】9.受賞候補者の推薦方法および日程は,次の通りとする.a.会告において,会員に推薦要領を知らせる.b.推薦者は,5月末日までに所定の推薦書を会長宛,学会事務局に提出する.【改定】9.受賞候補者の推薦方法は,次の通りとする.a.会告において,会員に推薦要領を知らせる.b.推薦者は,推薦要領において指定された期日までに所定の推薦書を会長宛,学会事務局に提出する.【現行】(附則)2016年7月2日制定.この規程は,制定日より実施する.【改定】(附則)2016年7月2日制定.(附則)2019年7月6日改定.この規程は,2020年2月1日より実施する.2019年(令和元年)度日本結晶学会賞受賞者2019年度第2回評議員会において,菅原会長より日本結晶学会賞選考委員会(委員長:佐々木聡)の答申が授賞理由とともに説明され,慎重な審議を経て以下の3件の学会賞授賞が承認された.2019年度日本結晶学会賞西川賞高柳邦夫会員「電子線結晶学による表面ナノ構造と量子伝導性との同時観測に関する研究」2019年度日本結晶学会賞学術賞平田邦生会員「高難度タンパク質微小結晶構造解析の汎用化を実現した迅速自動データ収集システムの開発」2019年度日本結晶学会賞進歩賞志甫谷渉会員「エンドセリンB型受容体の結晶構造と活性化機構の解明」2019年(令和元年)度日本結晶学会賞西川賞授賞理由「電子線結晶学による表面ナノ構造と量子伝導性との同時観測に関する研究」高柳邦夫会員高柳邦夫会員は,超高真空電子顕微鏡を用いた表面ナノ構造の結晶学的研究において,透過型超高真空電子顕微鏡内に走査型トンネル顕微鏡(STM)を組み込み,従来のバルク平均構造とは異なるナノスケール物質の原子レベルの構造観察と量子化された物性を同時計測するその場観察にチャレンジした.そして,金の単原子鎖などのナノ構造と量子化された物性を直接的に関係づけることに成功するなど,新たなナノ構造科学研究を世界に先駆けて開拓した.高柳会員のこれらの研究は,STMの開発・発展を促すとともに,ナノテクノロジーでの結晶構造解析の重要性を示すことで,電子線結晶学の発展に大きく寄与した.高柳会員は,1985年に透過電子回折実験により,Si(111)の7×7表面構造に対し,DAS構造と呼ばれるDimerと196日本結晶学会誌第61巻第3号(2019)