ブックタイトル日本結晶学会誌Vol61No2
- ページ
- 18/88
このページは 日本結晶学会誌Vol61No2 の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 日本結晶学会誌Vol61No2 の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
日本結晶学会誌Vol61No2
ネスポロマッシモa 1b 1c 1O 1(Oは原点)という基底1からa 2b 2c 2O 2という基底2に変化する行列・ベクトル対を(W,w)であるとすると,それぞれの基底での対称操作行列表現は以下のとおり変わる.( Ww , )(1xyz) 1= ( xyz);( 1Ww , )(2xyz) 2= ( xyz) 2;( abc) P= ( abc) ;O + p=O ;1 2 1?11 22?1( xyz) = ( Pp , ) ( xyz);( xyz) = ( Pp , ) ( xyz)2?1( xyz) = ( Pp) , ( Ww , ) ( xyz) = ( Pp , ) ( Ww , ) ( Pp , )( xyz)21 1?12?111 2( Ww , ) = ( Pp , ) ( W,w)( 1P, p)(1)対称操作の行列表現は(1)で変換する.このような計算はGENPOSで即座にできる.図3の18個の設定は単位胞の体積を不変にするもののみだが,その他の可能性はいくつでもある.例えば,C12/c1からF12/d1という変換は体積2倍の単位胞となる(図4).このような設定はFdddからC12/c1への相転移に役に立つ.直方(斜方)の相の基底を保存すれば原子座標の変化がわかりやすい.なお,F12/d1という設定はITAに掲載されていないため自分で導く必要がある.C12/c1からF12/d1への変化を得たいときにはGENPOSのオプション3を選択し,ベクトルの変換(あるいは変換行列)を入力する必要がある.基底の変換はa,b,-a+2c(原点は共通)なのでそれをインプットすると図5の≡結果が得られる(逆変換はa,b,a/2+c/2).FC12/c1の標準設定では対称操作は2つの集合に分けられてい≡る:単位胞内の並進ベクトルで関連付けられていない「(0,0,F0)+set」のものとそれに関連付けられている「(?,?,0)+set」図4 C12c1/設定からF12/d1設定の変換図5 F12/d1設定の対称操作と一般位置84日本結晶学会誌第61巻第2号(2019)