ブックタイトル日本結晶学会誌Vol61No2
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日本結晶学会誌Vol61No2
日本結晶学会誌61,82-94(2019)対称性と群論(6)Bilbao Crystallographic Serverの入門ロレーヌ大学結晶学教室ネスポロマッシモMassimo NESPOLO: A Brief Introduction to the BilbaoCrystallographic Serverこの連載企画:「対称性と群論」1)-5)で,結晶学に必要不可欠な基礎概念を説明しいくつかの例を分析した.構造解析や構造精密化が多くの場合ほぼ自動化しているのに対して,これまで説明した“作業”は難解と思われる方が多いだろう.実はこの“作業”にも助けになるソフトウェアBilbao Crystallographic Server(BSC)が存在する.本稿では簡単な紹介をする.この連載企画で説明した概念を理解した上で利用すれば非常に便利なソフトウェアであるが,ブラックボックスとして使用しようとするとあまり役に立たないだろう.BCSはバスク大学の物理専攻で開発されたもので,20年以上前に立ち上げられたプロジェクトである.ウェブ上,無料で利用できるのでインターネット接続とウェブブラウザさえあれば誰でも利用できる.現在12項に分けられている.1)空間群対称2)磁性対称とその応用3)空間群の部分関係4)規約表現とその応用5)固体物性理論とその応用6)結晶構造ツール7)亜周期群8)結晶構造データベース9)ラマン効果10)点群対称11)平面群対称12)2重群本稿では,連載企画で触れた内容と直接に関係しているもののみ紹介する.URLはhttp://www.cryst.ehu.es/である.以下,International Tables for Crystallography Volume A 8)は,ITAと略す.1.空間群対称(Space-group symmetry)空間群対称セクションは,図1に示すプログラムで構成されている.図1 BCSの空間群対称性プログラム画面82日本結晶学会誌第61巻第2号(2019)