ブックタイトル日本結晶学会誌Vol61No1

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概要

日本結晶学会誌Vol61No1

編集委員長日本結晶学会編集委員会宮原郁子副委員長植草秀裕後藤義人森茂生幹事浅香透尾関智二杉本邦久杉山和正千田美紀中塚晃彦水牧仁一朗和田啓委員稲葉克彦大胡惠樹大津博義大原高志岡研吾奥部真樹小澤芳樹尾瀬農之神谷奈津美河口彰吾鬼柳亮嗣栗林貴弘小松一生小森博文坂倉輝俊関根あき子沼本修孝溝端栄一村田武士門馬綱一横田紘子編集室鈴木衛若林千賀子編集後記私が学生だった時分には透過型電子顕微鏡用のTVカメラが普及していて,高分解能電子顕微鏡観察ではその恩恵に大変あずかりました.高分解能観察の準備として,対物レンズのひ点調整があります.アモルファスの部分の像を観察して行うのですが,それ以前はアモルファス像の撮影,フィルムの現像,電顕の調整を繰り返すため,電顕室と暗室を何度も往復したらしいです.ひ点調整はビギナーが高分解能観察を行ううえで大きなハードルの1つでしたが,それをTV画面に拡大して,しかもリアルタイムで行えるようになったことは画期的なことでした.諸先生方,先輩方は「高分解能観察がだいぶ楽になった」とおっしゃっていました.また,そこにはTVカメラを使わないときれいな高分解能像が撮れない当時の若者への若干の皮肉がこめられていた気もします.そして今ですが,CCDカメラがTVカメラに取って代わっています.高速読み出し可能なCCDと高速なPCによりリアルタイムでTEM像の高速複写される方へ本誌に掲載された著作物を複写したい方は,社団法人日本複写権センターと包括複写許諾契約を締結されている企業の従業員以外は,図書館も著作権者から複写権等の行使の委託を受けている次の団体から許諾を受けて下さい.著作物の転載・翻訳のような複写以外の許諾は,直接本会へご連絡下さい.〒107-0052東京都港区赤坂9-6-41乃木坂ビル学術著作権協会TEL: 03-3475-5618 FAX: 03-3475-5619 E-mail: info@jaacc.jpアメリカ合衆国における複写については,次に連絡して下さい.Copyright Clearance Center, Inc.222 Rosewood Drive, Danvers, MA 01923 USAPhone: (978)750-8400 FAX: (978)750-4744日本結晶学会誌Vol.61, No.1平成31年2月28日発行制作・印刷日本印刷株式会社フーリエ変換が可能です.こうなるとひ点調整もアモルファス部分のdiffractgramでハローパターンを丸くするだけでよく,それこそ数日のトレーニングでビギナーでもそこそこの高分解能像が撮れるようになっています.本号は電子顕微鏡の特集号ですが,掲載されている最先端の研究はいずれも技術革新や発展のうえに成り立っています.20年前にはそのようなことができる,そのようなものが観えるとは考えもしなかった技術,手法が紹介されています.それぞれの研究には各研究者独自の工夫が施され,さらに高度で容易に真似のできないものになっています.高分解能電顕法は少し手が届く(少なくともそう感じさせる)ようになりましたが,本号の解説記事を拝読して,電顕技法はたくさん枝分かれして,その枝はずいぶん遠くまで伸びてしまっているように感じました.それらも将来,自分にも手が届くものになるかもしれない,となかなか想像できないくらいです.(浅香透)昭和41年12月22日第4種郵便物認可編集人宮原郁子(大阪市立大学大学院理学研究科)発行人一般社団法人日本結晶学会〒162-0801東京都新宿区山吹町358-5アカデミーセンターTEL.(03)6824-9375 FAX.(03)5227-8631(編集室)〒170-0013東京都豊島区東池袋4-41-24東池袋センタービル2FTEL.(03)5911-8671 FAX.(03)3971-121472