ブックタイトル日本結晶学会誌Vol61No1
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日本結晶学会誌Vol61No1
AsCA2018会議参加記やすいと感じました.日本でのOlex2は海外と比べて浸透していないのですが,フリーソフトなので今後広まっていくといいなと思いました.CSDのワークショップでは,CSDの使い方および登録の仕方の説明,CCDCが提供しているソフトウェアの紹介などがありました.また,仕事の1つとして,近年のデータベースから,登録件数の推移や登録される結晶の種類などの傾向を割り出していることも知り,結晶学の研究の潮流を知る1つの指標になると感じました.学会について学会会場は,ワークショップと同じオークランド大学のOwen G. Glenn Buildingでした.Owen G. Glenn Buildingは,工学部のキャンパスにあり,オフィスビルのような外観でした(写真3).口頭発表107件,ポスター発表263件,これに加えキーノートや基調講演などがありました.口頭発表は18,ポスター発表は4のテーマに分かれて,2日間で行われました.材料分野や生体関連分野,また低分子からタンパクまで多種多様な研究があり,非常に面白かったです.私は材料寄りの研究なので,あまり身近でないタンパクの研究をたくさん聞くことができたことは,とても良い刺激になりました.私自身はポスター発表を行いました.発表を聞きに来てくださった方々は,1つ1つ熱心に聞き入って,たくさんディスカッションしてくださいました.自分や身近にいる方々とは異なる視点から質問をしてくださったり,実験手法についてのアドバイスもしてくださいました.写真3学会会場の建物新たな知識を得ることができ,かつ参加者同士でネットワークを形成することもでき,とても有意義な時間だったと感じています.また,本発表でPoster Prizeを受賞できたことをとても嬉しく思います(写真4).今回,さまざまな発表を聞いて刺激を受けたように,私も自分自身の研究に興味をもってもらえるような魅力的な発表をできるようになりたいと思いました.そのためには,広い視野をもち,分野を超えた研究を知る必要があると感じました.今後も積極的に研究活動を行い,知見を広げていきたいと思います.最後に,本学会参加にあたり,リガクファンドによる日本結晶学会2018年度国際会議参加助成のご支援を賜りました.日本結晶学会および株式会社リガク様に深く感謝申し上げます.ありがとうございました.AsCA2018参加報告筑波大学数理物質科学研究科出口裕佳12月2日から5日にかけて,ニュージーランドのオークランド大学Owen G Glenn Buildingで開催されたAsCA2018/CRYSTAL 32(A combined conference ofthe Asian Crystallographic Association(AsCA)and theSociety of Crystallographers in Australia and New Zealand(SCANZ))に参加いたしました.オークランド大学はオークランド州の中心街に位置しており,都会の印象を受けました.写真5にフェリー乗船中に撮影したオークランド中心街の写真を示します.中央に見えるタワーは南半球で最も高い建物,高さ328 mのSky towerです.このほか高層ビルがいくつも並んでいました.街中を歩いていると中国人,日本人をはじめとするアジア人に出会うことが多く,時に外国に来たことを忘れるほどでした.滞在期間中は初夏であり,最高気温は約20°Cと日本よりやや高い程度でした.12月に入道雲や紫陽花を見るのはとても新鮮でした.日の入りは20:30頃と遅く,昼間の時間がこの時期の日本より5時間ほど長いため,得をした気分になり,毎晩遅くまで出歩いてはレストランで写真4オーガナイザーのKurt Krause先生とPoster Prizeの記念写真,賞状日本結晶学会誌第61巻第1号(2019)写真5フェリーから見たオークランド中心街57