ブックタイトル日本結晶学会誌Vol61No1

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概要

日本結晶学会誌Vol61No1

放射光ナノビームX線回折による結晶評価の現状5.おわりに放射光ナノビームX線回折法は,一部のエキスパートだけが利用できる特別な方法ということはなく,一般の利用者にも使える手法となっている.実験室のX線ではマクロな領域の和として得られる情報が,ナノビームX線を使えば,局所領域についてその空間分布まで得ることができる.あらかじめ試料上にX線でわかる印を付けておけば,狙った位置の測定も容易である.本稿がナノビームX線回折による結晶評価を試してみるきっかけとなれば幸いである.文献1)D. K. Bowen and B. K. Tanner: High Resolution X-ray Diffractionand Topography, Taylor & Francis(1998).2)J. Stangl, C. Mocuta, V. Chamard and D. Carnone: NanobeamX-Ray Scattering, Wiley-VCH(2014).3)G. A. Chahine, et al.: J. Appl. Cryst. 47, 762(2014).4)C. E. Murray, et al.: Powder Diffraction 23, 106(2008).5)D. Dzhigaev, et al.: ACS Nano 11, 6605(2017).6)Y. Imai, K. Sumitani and S. Kimura: AIP Conf. Proc. 2054, 050004(2019).7)Y. Imai, S. Kimura and A. Sakai: AIP Conf. Proc. CP1221, 30(2010).8)S. Kimura, Y. Imai, O. Sakata and A. Sakai: Key Eng. Mater. 470,104(2011).9)S. Kimura and Y. Imai: Jpn. J. Appl. Phys. 55, 038001(2016).10)K. Sumitani, Y. Imai and S. Kimura: J. Instrum. 13, C09002(2018).11)S. Yoshida, et al.: Appl. Phys. Lett. 99, 131909(2011).12)木村滋,今井康彦,田尻寛男:SPring-8/SACLA Information20, 246(2015).より許可を得て転載.13)S. Ike, et al.: Appl. Phys. Lett. 106, 182104(2015).プロフィール今井康彦Yasuhiko IMAI(公財)高輝度光科学研究センターJapan Synchrotron Radiation Research Institute〒679-5198兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-11-1-1 Kouto, Sayo-cho, Sayo-gun, Hyogo 679-5198,Japane-mail: imai@spring8.or.jp最終学歴:博士(工学)専門分野:精密X線回折現在の研究テーマ:深さ分解ナノビームX線回折法の開発趣味:トライアスロン隅谷和嗣Kazushi SUMITANI(公財)高輝度光科学研究センターJapan Synchrotron Radiation Research Institute〒679-5198兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-11-1-1 Kouto, Sayo-cho, Sayo-gun, Hyogo 679-5198,Japane-mail: sumitani@spring8.or.jp最終学歴:博士(工学)専門分野:精密X線回折現在の研究テーマ:高エネルギーX線用集光素子の開発・評価木村滋Shigeru KIMURA(公財)高輝度光科学研究センターJapan Synchrotron Radiation Research Institute〒679-5198兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-11-1-1 Kouto, Sayo-cho, Sayo-gun, Hyogo 679-5198,Japane-mail: kimuras@spring8.or.jp最終学歴:博士(工学)専門分野:材料評価,精密X線回折現在の研究テーマ:マイクロ・ナノビーム回折法およびその利用技術の開発日本結晶学会誌第61巻第1号(2019)55