ブックタイトル日本結晶学会誌Vol60No4

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概要

日本結晶学会誌Vol60No4

葛西裕人,明石哲也,太田慶新,原田研axy ( , ) = |φ( x, y)| + 1 = I ( xy , ) + 12cxy ( , ) =φ( x, y)exp[ i(η( xy , ) ? 2πR x?2πR y)]*OOOO0x0 yc ( x, y) =φ( x, y)exp[ ?i(η( xy , ) ?2πR x?2πR y)]OO0x0 y(18)これは未知関数3つ(a(x,y),c(x,y),c(x,y))からなる*方程式となっている.そこで式(18)を行列式を用いて表すと式(19)となる.24),28)? axy ( , ) ?? ?( 1 exp[ iφ( m)]exp[ ?iφ( m)])?cxy( , ) ? = IH( x, ym , )(19)? * ??c( x, y)?展開してmについての総和を求め逆行列を乗算すると,??? axy ( , ) ? ?? ? ??cxy( , ) ? = ?? * ? ??c( x, y)? ???M∑MM?M∑exp( iφ( m))∑exp( ?iφ( m))?m=1 m?=1?M?exp( ?iφ( m)) M∑exp( ?2iφ( m))?m?M?exp( iφ( m))∑exp( 2iφ( m))M ?1m=1?m= 1 = 1M∑m=?1?M??∑IH( x, ym , ) ?? m=1?? M?×?∑IH( x, y,m)exp( ?iφ( m))?? m=1?? M??∑IH( x, ym , )exp( iφ( m))?? m=1?(20)となる.この行列演算により(a(x,y),c(x,y),c *(x,y))をそれぞれ求める.初期位相が規則正しく等分割されていれば式(20)の右辺第1項は単位行列となるが,そうでない場合には式(20)の逆行列を解かねばならない.その数式は,下記にて与えられる.IO ( x , y ) = a ( xy , ) ?1(21)*φO( xy , ) = 2 cxy ( , )×c ( xy , )(22)η( xy , ) ?2πR x?2πR y? 2mπ= tanO 0x 0y?1? Im[ cxy (, )] ?? ?? Re[ cxy (, )]= tan? *?1 Im[ c ( x, y)]?? * ?? ??Re[ c ( x, y)]??(23)3.4位相シフト法による再生法の表示例図8では本研究にて用いた位相シフト法の再生アルゴリズム29)のモニター表示例を示している.入力データは図6に示した一連のホログラム(合計93枚)である.モニター画面に演算状況の過程が表示されるため,再生に用いた一連のホログラムの良否が判断されるように工夫されている.例えば,平均強度の大きく異なるホログラムの混在は図8eの環状分布からの逸脱,干渉縞の移動量がずれている場合は図8fにて直線状の配列からの逸脱,として視覚的にもわかりやすく表示される.図8位相シフト法再生アルゴリズムのモニター表示例.(Monitor display of phase shifting software system.)(a)入力したホログラムの一例,(b)上記ホログラムのフーリエ変換スペクトル,(c)フーリエ変換スペクトルのプロファイル,(d)フーリエ変換スペクトルのサイドバンドピーク位置の複素平面表示,(e)一連のホログラムの相対強度一覧,(f)一連のホログラムの初期位相一覧図9位相シフト法による再生像(図6より)の一例.(Reconstructed images by phase shifting method.)(a)位相分布像,(b)干渉顕微鏡像174日本結晶学会誌第60巻第4号(2018)