ブックタイトル日本結晶学会誌Vol58No2

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概要

日本結晶学会誌Vol58No2

108クリスタリット日本結晶学会誌 第58 巻 第2 号(2016)日進月歩で増加するスピン-電荷変換効率と相まって今後のますますの発展がスピントロニクス分野に期待されている.(東北大学工学研究科応用物理学科 永沼 博)r.f. マグネトロンスッパッタリング法r.f. Magnetron Sputtering Methodスパッタリングとは,アルゴンなどの不活性ガスを高電圧によりイオン化させ,電位差をもたせた材料に衝突させることにより,ターゲット材料内部で原子同士が連続的に衝突する(カスケード衝突)によりターゲット材料をはじき出す現象である.ターゲット材料と対向に基板を配置させると衝突によりはじき出されたターゲット材料が堆積する.r.f. とはラジオ周波数であり,絶縁体材料に電位差をもたせるために絶縁体材料に印加される.(導電体に用いることもできる方法である)マグネトロンとは,サマリウムコバルト系の強力な永久磁石を材料の下部に配置させ,ターゲット材料表面に漏洩した磁場によりイオン化したガスの衝突の機会を増やし,製膜速度の増加,および低ガス不活性ガス圧でもイオン化を保持することが可能となる.r.f. マグネトロンスパッタリング法は上記の長所を併せもった製膜法である.(東北大学工学研究科応用物理学科 永沼 博)