ブックタイトル日本結晶学会誌Vol57No4

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概要

日本結晶学会誌Vol57No4

大場茂の指定.*ANIS:温度因子を等方性から異方性に変える非水素原子の指定.AFIX:水素原子などに対しての理想的な幾何構造を反映した座標の計算と拘束.*HFIX:非水素原子名を指定して,それに結合している水素に関するAFIXコマンドを発生させる.**FRAG:ほかの結晶構造データの一部を読み込ませて,剛体の束縛をかけるためのひな形として使う.**FEND:FRAGコマンドでのデータ読み込みの終わり.*EXYZ:2つ以上の原子の座標を同一として拘束する.*EADP:2つ以上の原子の温度因子を同一として拘束する.*EQIV:等価位置を定義する.(4)結合表*CONN:特定の原子の結合半径や最大配位数を修正して,結合表を微調整する(有機金属錯体などの場合).*PART:乱れた構造のとき,原子を組み分けすることで,結合表に不要なデータが入らないようにする.*BIND:指定した原子の対を結合表に追加する.PART番号の対を指定することもできる.*FREE:指定した原子の対を結合表から除外する.(5)抑制*DFIX:1-2原子間距離を指定した値に抑制する.*DANG:1…3距離を抑制して,結合角を理想的な値に保つ.*BUMP:非結合の原子同士が異常接近するのを避ける.*SAME:結晶学的には等価ではないが,化学的に等価な構造部位の1-2および1…3距離が同じになるように抑制する.*SADI:原子の対の距離を同じ値になるように抑制する.*CHIV:特定の原子のキラル体積を指定した値に抑制する.*FLAT:4個以上の原子を指定して同一平面に抑制する.*DELU:結合している2原子の結合軸方向の熱振動変位成分が同じ大きさになるように抑制する.*SIMU:対応する2原子の非等方性温度因子が同じになるように抑制する.○*RIGU:連結した部位を剛体とみなし,それらの原子の熱振動だ円体が合理的な向きになるように抑制する(DELUの改良拡張版).○**PRIG:RIGU抑制の重み付けの式中の変数設定.**DEFS:DFIXやSAMEなどの抑制のdefaultの標準偏差を修正する.*ISOR:指定した原子の熱振動だ円体を等方的になるように抑制する.○*XNPD:温度因子が非正定値になり,最小二乗法が不安定になるのを避けるために,U ijの主値あるいはU isoがある値(default 0.001)より下がらないようにする.M*NCSY:局所的な非結晶学的対称性を設定する.**SUMP:自由変数の線形和を指定した値に抑制する.(6)最小二乗法*L.S.:完全行列最小二乗法のサイクル数を指定する.**CGLS:共役勾配最小二乗法のサイクル数を指定する.M*BLOC:原子を組み分けして,ブロックごとに座標や温度因子を最小二乗法のどのサイクルで精密化するかを指定する.**DAMP:最小二乗法での各サイクルにおける変数のシフト量を小さくして,収束させやすくする.M*STIR:最小二乗法に使用する反射データの分解能を,サイクルを追うごとに段階的に上げる.WGHT:反射の重み付けを設定する.FVAR:スケール因子および自由変数の入力.○M*WIGL:精密化の収束を確認するために,一般位置のすべての原子をランダムに0.2 A程度シフトさせる.(7)結果の表*BOND:結合距離や角度の計算出力(結合表に基づく).*CONF:ねじれ角の計算出力.*MPLA:最適平面およびその面からの原子の変位や2面角の計算.*RTAB:指定した特定の幾何構造データの計算.*HTAB:水素結合の距離角度の計算.*ACTA:cifファイルの出力.*SIZE:結晶試料の3方向の長さ(mm)の入力.*TEMP:回折データの測定温度(℃)の入力.M*WPDB:pdbファイルの出力.(8)フーリエ合成やD合成*FMAP:フーリエあるいはD合成の種類の指定.**GRID:フーリエあるいはD合成マップの区画の大きさ.*PLAN:マップから拾うべきピーク数.(9)SHELXL2013では削除されたコマンド#TIME:コンピュータによる計算時間の上限設定.# MHOPE:異方性のスケーリング(ただし改良版がANSC).# MMOLE:計算結果をlstファイルに出力する際に,特定の原子およびそれに近接している原子や残差ピークなどの情報を別扱いにする.212日本結晶学会誌第57巻第4号(2015)